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ケトン体分画 (静脈血)

ketones, fractionation 

分類 生化学的検査 - 有機酸検査

検査コード 0592-000000
JLAC10 3E045-0000-023-271-00 
検体量 血清(静脈血) 0.5mL  採取容器 A1
保存条件 必凍  所要日数 1~3 
検査方法 酵素法  基準値 総ケトン体   :28~120
アセト酢酸    :14~68
3-ヒドロキシ酪酸:0~74    
μmol/L
実施料 59点 判断料 生化学的検査(Ⅰ)(144点) 
保険収載名 ケトン体分画 

検体取扱・備考

早朝空腹時採血(静脈)してください。
採血後は速やかに冷却遠心にて分離、凍結保存してください。

臨床的意義

・ケトン体は、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンの3つの総称です。
・糖代謝異常(糖尿病)や糖質摂取不足(飢餓)などで、糖質からのエネルギー供給が不足してくると、肝臓で脂質が分解されてケトン体が産生され、糖質の代替エネルギーとして体内で利用されます。体内での利用能力を超えると、血中ケトン体が増加しケトアシドーシスとなります。
・糖代謝異常・肝エネルギー代謝異常の把握、代謝性アシドーシスの診断に有用です。
・ケトン体分画は、アセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸を分画定量しています。アセトンは揮発性で、呼気に排出されやすいため、アセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸の和を総ケトン体としています。

異常値を示す主な疾患・状態

・異常高値:糖代謝異常(糖尿病、糖原病)、飢餓、悪液質、発熱、下痢、嘔吐、脱水、消化吸収障害、妊娠悪阻、小児自家中毒、甲状腺機能亢進症、グルカゴノーマ、褐色細胞腫、先端巨大症
・異常低値:肝硬変、肝癌

検査値に影響を及ぼす要因

・特に、アセト酢酸は不安定な物質であるため、採血後、遠心分離しすぐに凍結保存しないとデータは低下

保険点数

注 釈 ケトン体及びケトン体分画の検査を併せて実施した場合は、ケトン体分画の所定点数のみ算定する。